三世代同居のメリット

小学生の娘、インスリン注射を打つ!

退院後、おばあちゃんは週三回のデイサービスに通い、足腰の動きが回復してきました。手すりや家具を伝って、一人でもトイレへ行けるまでになりました。みんなが驚く回復ぶりです。

入院前、要介護2だったおばあちゃんは、まだ比較的元気でしたので、糖尿病のインスリン注射を自分で打っていました。単位を正しく数えているだろうかと心配になりながらも、「注射」は素人には遠すぎる存在で、なかなか手が出せません。本人が「大丈夫。自分でできる。」と言われるうちは、本人に任せるしかありませんでした。

介護者にとって困ることの一つは、認知症を発症した患者本人の意識としては、これまで通りに生活をしているだけだということです。多少の失敗はするものの、それは歳のせいで、まだまだ自分はしっかりしていると思っていらっしゃいます。そこへ、手伝いを申し出ても「大丈夫」と断られるのです。しつこく言えば、気を悪くされます。徐々にさりげなく、手を出していかなければなりません。難しいところです。

さて、我が家の場合、入院が様々な点において変化をもたらす契機となりました。注射も然り。退院後は、家族が打つしかない状態でした。

「注射」・・・子どもは泣きます。大人でも好きではありません。何しろ痛いのですから。それを人に打つとは!!・・・私は看護師さんにはなれないと昔から自負していました。何しろうっかり者なので患者さんを死なせかねません。人に針を刺すのもムリ!と思っていました。殺人事件を起こす人の気が知れません。それなのに・・・

いよいよ、その時が来ました。人に針を刺す・・・ドキドキ・・・手が震えます。意を決してエイッ!  <感想>おもちみたい

一度その一線を越えてみたら何てことはない。一度目のど緊張は、どこかへ消え去り、二度目以降、何のためらいもなくブスッと打てるようになりました。

その一部始終を見物していた末娘は、一度目すらあまり緊張することなく、打ってみせました。私が仕事で不在の時は、おばあちゃんに食事を出して薬を飲ませ、インスリン注射を打ち、寝室へと連れて行ってくれるようになりました。三世代同居でなければできない体験でしょう。なかなか良い経験をしています。ちなみに、社会人の長女は、いまだに注射を打てません(笑)。

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