夜の徘徊、転倒そして入院

おばあちゃん、夜、行方不明に!

それは、ある夜のことでした。家族のスキをついて(スキを狙ってというより、たまたま上手く)おばあちゃんが、出掛けてしまいました。後で聞いた話では、むしょうに「たまごぼーろ」がたべたくなり、近くのコンビニに買いに行ったそうです。実は、元気だった頃から、このコンビニには、夜中にこっそり、買い物に行っていたようでした。古いコンビニのレシートが見つかり、発覚しました。目が悪くて危ないのに・・・と周りは心配するのですが、本人は『あまり良く見えない』という状況に慣れて、行動しているようです。実際、夜中に真っ暗闇の中、トイレで用を済ませていたり、真っ暗なリビングでお菓子を食べていたりして、ビックリすることがあります。「買い物に行く」と言えば止められると分かっているので、黙って出掛けていたようです。それでも、それまでは、無事に帰って来ていたのです。

認知症の初期は、進んでからよりも、危険が多い

認知症の初期は、元気です。昨日まではいろいろなことができました。コンビニに行っても、ちゃんと帰ってきました。家族もまだ油断しています。ところが、今日は、突然、帰って来られなくなるのです。思いがけないことが起こるのが、初期の段階です。そして自由に動けてしまう分、危険と隣り合わせなのです。

この日、家から100メートルと離れていないほどの距離にあるコンビニに行き、帰り道が分からなくなったそうです。帰り道といっても、一直線です。我が家を通り過ぎて50メートルほどの場所で転び、付近の家の人に助けを求め、パトカーが呼ばれていました。杖に名前や電話番号を書いて貼ってあったのですが、気が付かなかったようです。帰って来ないと心配して探しに出た夫がパトカーに気づき、駆けつけて、連れて帰りました。転倒した時に、頭を打ったらしく、おでこと足にケガをしていました。

翌日、玄関ドアが開かないように、工夫を施しました。ここで説明をするのは難しいのですが、簡単なつっかえ棒の原理です。簡単だったので、やがて、見破られ、別の方法を考えましたが、実はしばらくはそれも必要ありませんでした。おばあちゃんは、その後しばらく入院することになったからです。

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